看護師の就職活動事情

看護師の就職活動事情

 

 看護師の就職活動事情はさまざまです。求人は豊富にある印象を受けますが、入職の時期やその方の経験、スキルによって就職可能かどうかは大きく変わってきます。ある新卒の看護師の例をあげて説明します。

 この方、以前は一般職で勤務されていました。そして結婚を機に退職、その後出産を経て看護職に興味を持たれ、看護学校に通い資格取得となりました。一般的に新卒の方は資格取得後、病院で新人教育を受けながら手技を身に付け、臨床経験を積まれていくというのがほとんどです。しかし、この方はお子さんがいらっしゃり、家庭と両立しながらスキルアップしていかなければなりませんでした。就職にあたっての条件としては「新卒受け入れ可能」、「日勤のみ」、「家庭と両立できるところ」です。

 仕事探しをしていく上で重要なのが入職時期です。相談をいただいたのが3月末でこの時期は病院では4月入職の募集が終わっており、病院側の受け入れは厳しい状況でした。看護師として手技を身に付けていくには医療行為のあるところ、介護施設では注射・採血は頻度として多くないので、クリニックを中心に探していくことになりました。

 問い合わせていくとほとんどのクリニックから注射・採血ができない人は難しいという答えが返ってきます。クリニックでは看護師数も少なく、教える時間がないのが理由です。クリニックを探していく中で本人から科目の希望もありました。知人からある科目をおすすめされていたのが原因で、これが条件をさらに狭めることとなっていました。相談の中でも科目について話していきましたが、知人からのすすめともなるとなかなかその希望もすぐには変わりません。問い合わせを続けたところ、希望の科目をあつかうクリニックで面接可能なところがあり、初めて面接を受けることになりました。

 本人も期待して受けた面接ですが、結果は不採用となりました。求人担当にも検討していただきましたが、やはり手技がまったくできないことに関して、職員との兼ね合いもありこの時期での採用はできないというのが理由でした。不採用となったことに本人もショックを受けていましたが、これが契機にもなりました。科目に拘らないという意識が本人に芽生えたのです。

 その後、本人はあるクリニックの面接を受け、無事採用となりました。あのまま科目に拘り続けていたら就職は厳しかったかと思います。一件面接を受け、自分の条件の厳しさと置かれている状況を見つめ直すことができたので、その後の就職へと繋がりました。